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朽ちていく街--その10

私は大阪からの上京組で、狭い四畳半からのスタートでした。大阪に居た頃は家電メーカーやデザインスタジオで働きましたが、様々な事情があって大阪を出ました。運転免許は取得していて、多少は乗っていたのですが、上京してアパート住まいになったら車が要るような暮らしではなくなりました。ボロアパートに車は似合わない。以後は今に至るも遂に車の必要性を感じないで生きてきました。


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だいたいが子供の頃から醤油一本足りなくなったら近所の八百屋さんへ走って買ってくるような日常だったのです。私が今住んでいるところも徒歩でスーパーまで行けるので主婦が普通に歩いて買い物に出かけています。その感覚からすると、車がないと生活できないような場所は、それだけで私にはかなりサバイバルに感じるのです。




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廃車です

私は足の届く範囲んであちこち飲み歩いているのですが、本当に至る所に空き家があります。一部は以前にも記事にしましたが、私が住んでいる埼玉の比企周辺はちょっと歩けば至る所に空き家が点在しています。


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点在というより、先日訪ねたところは近所の人が出てきて話をしてくれまして、全体ではニ十軒ほどが並んでいるのですが、今住んでいるのは三軒と言っていました。
やっぱり昔の磯村建設の関連だそうです。その当時からの建物なので築五十年以上。トイレはまだ汲み取り。だけどまだ大丈夫と言っていました。多少の手直しは自分でやっていると。

でも近所にスーパーがない。歩いては無理。今は車で出かけているらしいけど、もうそろそろそれも心配じゃないか。そういうのですが、しょうがねえじゃねえかと言っていました。まあ、そりゃそうです。でも実際乗れなくなったら…。馴染みの居酒屋さんもマスターはもう80歳。仕入れにも出ているので車は手放せないと言っていました。


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これは面白い建て方です。当時の分譲地を歩くとこんな感じの狭い二階建てが結構あるのです。見る角度によっては塔に見えます。土地をケチったのかな。小さな家が好きなので私としては興味をそそられるのですが、住んでみるとどうなのかなあ。あの辺が斜めになっているのは何故でしょうね。玄関の入り方もちょっと変。下はキッチンと一間、二階は二間取れるのかな。


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バブル前期とバブル期に開発された土地の残像とでもいうのか、ちょっと痛々しいですね。こういう寂れ方をみると、私が住宅購入を決心した当時はどうだっただろう。そんなことをふと思います。30年前なのでここも普通に人が居たはずです。それを思うとちょっとした無常観をも抱きます。ややスピ系な言い方をすれば、時の重なりと、そこにある残留思念とかを感じてしまいます。


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ザッと歩いた感じでは買い物に便利なところはあまり廃れていない。古い所も建て替わったりしていて、当家の近所も多少のリフォームで入居者があります。当家もかなり古いですが住宅地全体は寂れた感じがありません。しかしちょっと離れるともう空き家があちこちに点在します。磯村の跡地程じゃないにしても実情は同じ。


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不便なところに無理やり分譲地を作って、そんなところはゴッソリ廃墟になっています。一番最初の写真などそのままほぼ全体が廃墟になっています。住まいしている人もたまにはあるのですが、周りが廃墟じゃ怖いでしょうね。町内なんかどうなってるのかな。


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空き家の再利用は、実際のところ名案がほぼなくて、無理やりなにかやっても続かないのが現状だと思います。集落ごとセットにして映画のロケにでも使うしかないだろうと思ったり…。そこに住まう者が一人もいなくなって、全てを開発業者が買い取って新たな街づくりをしなければ何も始まらない。相続した人は固定資産税を払いながらそれを待っているのかな。現状汲み取りボットントイレじゃ売るにも誰も来ないでしょうからね。

地方が廃れるのは人口減はもっともな理由でしょうが、そればっかりじゃないのかも。土地の古い人に訊けば、昭和30年代は今より人口が少なかったのに街は賑やかだったというのです。昭和40年の日本の人口は1億なかったのです。商店も不自由がない程度にチラホラとあったとか。

どうなってしまったのでしょうね。

by yumewomitamae | 2025-03-25 09:38 | 写真 | Comments(0)