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居酒屋でのちょっと寂しい出来事

本日は完全に他愛のないつぶやきです。居酒屋の話です。酒の量には注意していますが、居酒屋で考え事をしたり楽しくやるのがいつの頃からか楽しみになりました。こんな街で客があるのかと、そんな雰囲気も面白いものですから、こんな暗い道を歩いて、しかも冬などは大変。そうまでして居酒屋へ通う気が、まず普通の人にはわからないでしょう。しかもここは私の住むところよりも更に寂しい隣街。


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この寂しさがいいんだなあ、なんてことはいちいち呟かないのだけど、確かにそういう部分がないこともないのです。日頃耳にする演歌も、過去に詩を詠んだ歌人も皆寂しさ虚しさを歌います。己を厳しく見つめたくなった人間は決して甘い方へは行かない。誰も皆北へ向かうのです。

などという程のこともないですが、この暗がりですよ。前から車がきたらライトの光で下は何も見えない。一度は車道とは逆側の縁石に足を取られて転倒しかかり、進入禁止のゲートにもたれかかったこともありました。田舎の夜道って、本当に命がけです。昨年末には他の場所でものの見事に転倒しているし。その傷跡は今も消えないままです。




それでもなんだかんだ言ってこの街では三軒の居酒屋に通っていて、どこも良い店なのですが、いや、だったと言うべきでしょう、なかでも最も古くから訪れていた店で、少々情けないことがありました。

いつものように適当な挨拶をしながら生ビールをやり、お通しに箸を運んで一品注文したら、その品がどうも変。品になっていない。お皿が小さくなっていて盛り付けが半分になっている。なんとなくやっつけの感じ。お通しだってこれまでと違って随分素っ気ない。

あれ、どうしたのだろうと思いつつも、それは顔に出さず、まったく普段通りの世間話を語りつつも、どうも嫌な予感がしました。もしかして早く切り上げたほうが…。

お愛想をお願いしたら、えっと耳を疑う値段。もう三年通っているので完全に馴染の女将。その顔を一瞬見ました。嘘だろう。しかし女将は涼しい顔で笑っていました。

一瞬計算を間違えたのかと思ったのですが、多分そうではない。出てくる品の様子そのものが違っているから、これは商売が変わったのでしょう。多少の事情は想像がつきます。元からこの店は他の行きつけよりは割高でしたが、それでも居合わせた客によっては面白い話も聞けたので通っていました。しかしどちらかと言うと一人のことが多く、この頃は特に客の入りが悪い様子でした。昔見かけた人もとっと見なくなっている。

土地の古くからの常連に同じことをするかどうかはわかりませんが、私は他の街から飲みにきている。そんな事もあったかもしれないですが、明らかに店はなにかの支払いに困っている。以前からその気配は漂っていたのです。そう噂するひとがあった。

こういうのはとても寂しい。もう完全に馴染みの女将だった。それなりの歳だったからもう何年も持たないだろうとは思っていたけど、もう通うことはありません。近い内に店仕舞いになる。その時は常連がきっと集まる。私も訪れてやろうと思っていたけど、もうそれはない。いつか消えるように、ひっそり閉めるしかない店になってしまった。

こういうのはとても寂しい。経営者が変わったわけでもないのに急に雰囲気が変わってくる。他にも似た店があります。たまに来る客に酒をねだるようになる。そういう店ではなかったのにそうなってくる。客はその時は何も言わない。でも、よほどのことがなければもう行かない。

客のいない店のすぐ近くにいつ行っても座れないほど満員の店がある。これって、どんなことが理由なのか、色々考えさせられます。商売は難しいですね。しかし閉じ方はちょっと品が出ると思います。金に追われたら人はどんなことでもするようになるものですが…。

アッハッハ、こんな客の少ないブログをやっている私が言うのは笑い話でした。無料だからのぶログです。金をかけてでもやるネタなどありません。



by yumewomitamae | 2024-11-20 13:16 | 日常 | Comments(0)